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ブチハイエナの飼育日記 双子編|生後日数14までの日記
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立つんだ ショウ  9月3日 生後日数14

ショウはかなり元気になりました。

保育器のカゴの中で寝ており頭を上げることもほとんどなかったショウですが、少しずつ回復し、この頃からカゴの外に出るようになりました。

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カメラに興味津々です。

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そのため9月6日に保育器から出しサークルケージに移しました。

ケージ内にはコンテナの小屋と麻袋で作った「お母さん風枕」を置きました。

トーフもダイも寝る時はエナに寄り添いエナの首や胴を枕にして寝ます。

何か寄り添うものがあった方が安心するのだろうともくろんだのは正解で、ショウは寝る時、お母さん風枕をよく利用していました。

また穴暮らしのハイエナの子にとってコンテナの小屋は落ち着ける場所であったようでこちらもよく利用していました。

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この頃同時に哺乳瓶でミルクを飲ませる訓練を始めました。

ハングリーな肉食動物では、あまり哺乳瓶からの哺乳に難儀することはない印象だったのですが、これが思いのほか大変でした。

まずショウは、これまで「飲み込む」ということをしたことがほとんどありませんでした。

エナといる時はヒトに慣らさないために、体調を崩してからは自力で飲む力がなかったために、ミルクは胃に直接カテーテルで送っていました。

ショウは「お腹は、管を入れられたら勝手に一杯になるもの」と感じていたかも知れません。

そのため、哺乳瓶をくわえさせましたが、吸いません。

まず飲み込むことを覚えさせるためにシリンジで少量ずつミルクを口に垂らしました。

次に哺乳瓶ですが、口にくわえさせても吸おうとはしません。

シリンジも哺乳瓶も激しく嫌がるので、頭を押さえて口に押し込むようにしないといけないのですが、嫌さがピークになるとシリンジや哺乳瓶の乳首に噛みつきます。

うっかり手を噛まれると歯は細かく鋭いのでかなり出血します。

更にものすごく怒っていると噛みついたまま頭をブンブン振ります。

これがホントに痛いなんてもんではないんです。

授乳をいやがるお母さんの気持ちが少しわかった気がしました。

エナザベス女王 9月1日 生後日数11
三度エナの傷が開いてしまいました。
獣医と話し合い、エナを体が曲げられないような狭いケージに入れる方法や微弱な電流が流れる首輪をつけて傷に触らないようにする等の方法が検討されました。 残酷なように聞こえるかもしれませんが、そのくらいしなければいけないほど事態は深刻でした。
話し合いの結果、エリザベスカラーをつける方法を試みてみることになりました。
しかしイヌやネコでも嫌がるエリザベスカラーを破壊神であるブチハイエナに装着できるのか?ダイはどうするのか?色々な課題はありましたが、傷の治癒やエナへのストレスを最小限にすること、子育ての可能性などを考え、この結論に至りました。
イヌやネコより首の長いブチハイエナですので、カラーがずれないよう大型犬用の首輪を3本装着し、その内の1本にカラーを装着しました。
装着後、麻酔から覚めきらない内からエナはカラーを激しく嫌がり、首を振って文字通りのたうち回っていました。
夜中カラーを嫌がってのたうち、疲れると少し休んで、またのたうつということを繰り返し、この晩は一睡もしていないようでした。
よく朝、若干落ち着いてはいるものの壁にカラーがぶつかったりすると激しく嫌がりました。暴れ続けると傷に障るため少量の精神安定剤を投薬しました。
カラーを付けた状態でダイを一緒にできるのかはわりませんでしたが、とりあえず格子越しに見合いを行いました。
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ダイはエナに向かって鳴き、互いに顔を近付けています。エナはダイが鳴くと落ち着きをなくしカラーを咬みだしますが、ダイが鳴き止むと落ち着きを取り戻します。
同居してみると、ダイは初めカラーが壁にあたる音に驚いていましたが、すぐに慣れエナの乳首に吸い付きました。
エナもダイと一緒にしてからカラーを外そうと暴れなくなり、明らかに落ち着いた様子になりました。

エナは振り向いた勢いでダイをカラーで叩き飛ばしてしまったり、授乳をしつこく要求されてイラッとするとカラーをブルドーザーの用に使ってダイを壁とカラーの間に挟んだりすることはありますが、エリザベスカラーをつけたまま子育てをするブチハイエナを私は今まで見たことがありません。
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それぞれの試練 8月30日 生後日数9
エナはマウスを食べだし、投薬することはできるようになりましたが、量は充分ではありません。
ダイへの授乳はトーフに授乳するときに座っていた寝室の段差(普段座ることはない場所)に座る事があり、長いときには2〜3分ほど授乳していることがありました。
しかしこちらも量は充分ではなく、引き続き哺乳は行っていましたし、空腹のダイはエナが食べない鶏肉や馬肉を乳首代わりに吸って空腹を紛らわしていました。

入院中のショウの容態は悪くこそならないものの回復には時間がかかっており、保育器の中で寝ていることがほとんどです。レントゲンや血液検査を行いましたが大きな異常は見られません

更にこの日、再びエナの帝王切開の傷が開いてしまいました。
傷が開かないよう、また方法を変えて縫合しましたが帝王切開の手術からの度重なる麻酔で覚醒時に嘔吐するなどかなり消耗が見られます。
また傷が開いてしまうようなことがあると、体力的にも傷の治癒の面から考えても厳しい状態で、エナが傷に触らないように物理的な対策が必用と考えられました。
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